曇天から貴方に送ります。
拝啓、お元気ですか。
私は四肢がありません。
今日も吐息しか仕事がない私に比べ、世の中は進み、子供は遊び、老人は散歩三昧。
嫉妬にも飽きてしまいました。ヒトの形はそれぞれであると、自身に読み聞かせをしてあげています。
世界は実は単純なのではないかと誰かが言っていましたが、その通りなのかもしれません。
蔓延る陰謀論、都市伝説、業務スーパー。これら全てフィクションの賜物なのでしょうね。あと反社も地下経済も黒社会も。
地球儀でキャッチボールをしていたあの夏を思い出す度に笑みが溢れます。
貴方はきっとなんだかんだ社会に順応できているのでしょう。それが貴方です。
私とは、ねじれの位置に存在している。相変わらずなのでしょう。
バーバパパ見ながら寝ます。
おやすみなさい。