春舞
冬の撤退と共に、春の到来を迎えた今日この頃。
ピンクに染まる景色。
桜の花弁が空を舞い、より一層春を歓迎しているように見える。
胸に花飾りを身に付け、新たな勉学生活を始動させる少年少女の集い。
そして新社会人の群れ。
華々しい未来である事を願い、この場を借りて敬礼をさせて頂こう。
そして春。それは、奴等の襲来を意味している。
花粉 をご存知だろうか?
この忌々しい粉共は人々にとって災禍でしか無い。
ペストと迄は行かぬとしても、死人が出ないとて迷惑被る物であることは明確である。
如何なる措置を施そうとも、その隙に滑り込んでくる奴等の傍若無人さを尊敬さえする。
しかし、決して挫けてはならない。
負けてはならない。
生き抜け、春を越えよ。
共に闘うべきである。
たかが粉であることに変わりはない。
振り落とせ、時代からの脱却を目指すのだ。
綴るべき事は此れだけである。
「春、はる、ハル……ヘル.....HELL…?」